最後の晩餐 
 


 
 
<映画紹介>  

忘れられないスープの味のように、

切なくてやさしいラブストーリー。
『最後の晩餐』


2014年3月1日から、
シネスイッチ銀座、横浜ブルク13ほか全国順次ロードショー
http://bansan-movie.com/



槇原敬之の『遠く遠く』という歌をご存知でしょうか。「遠く遠く離れていても 僕のことがわかるように 力いっぱい輝ける日を この街で迎えたい」というフレーズが印象的で、マッキーらしいちょっと胸がズキンとする名曲。『最後の晩餐』はそんな歌詞を思い出させる切ないラブストーリーです。出演は、台湾の人気俳優エディ・ポンと、中国の初恋のアイコンと呼ばれる人気急上昇の女優バイ・バイホー。



むつまじく愛し合う心優しい青年リー・シンとかわいいチャオチャオ。高校時代には家庭の事情でまともなお弁当を作ってもらえないチャオチャオのために、料理が得意なリー・シンは毎日手の込んだお弁当を作ってあげていました。そんな初々しいふたりの関係は、大学生になっても変わりませんでした。



ころが、大学を卒業したある日、チャオチャオが突然「別れましょう」と言いだします。「お金がないのに花嫁衣装を買える?」と問い詰められて、呆然とするリー・シン。彼女は「お互いに夢をかなえて、5年後にまだ独身だったら結婚しましょう」と、彼のもとを立ち去ってしまいます。



くテレビのバラエティ番組でも取り上げられますが、中国では結婚相手の男に求められるのは、まず第一にお金だとか。少々見た目がよくてもやさしくても、充分な収入がなければ失格。日本だって稼ぎの悪い男に魅力はないでしょうが、中国の場合はもっとストレート。人間性以前にお金がない男は躊躇なく断捨離する、ということがめずらしくないそうです。もちろん、全中国人がそうではないでしょうけど。



天の霹靂に愕然とするリー・シン。何年も信じて愛し合っていた恋人は幻だったのか、チャオチャオも所詮は金が一番な超現実派の女だったのか、と戸惑います。



日は流れ、離れ離れになったふたりはお互いのことを意識しつつ成長します。遠く離れた相手にも自分のことがわかるように、精一杯頑張ってお互いに夢を叶えるふたり。料理好きだったリー・シンは北京で懸命に働いてヌーベルシノワの有名なシェフになり、チャオチャオは上海で活躍する人気の食器デザイナーになっていました。






年の年月を経て再び出会ったふたり。そして、リー・シンは過去のつらい秘密と悲しい現実を知るのでした・・・。

というストーリーに、料理が大きな意味を持って登場します。シェフを目指していたリー・シンが得意で、ふたりが恋人同士だった時にチャオチャオのために作っていたトマトとジャガイモと干し筍のスープ。彼女は彼が営むレストランを訪ね、5年ぶりになつかしいスープを口にして、そのやさしい味に胸の奥に押し込めていた気持ちを思い出します。



っとする懐かしい味。いつまでも忘れられない味。愛する人の記憶に残るそんな料理を作れたら最高ですね。




なみに、この映画、銀座の中国料理店ともタイアップしていて、トマトとジャガイモと干し筍のスープも食べることが出来ます。ぜひ、映画を観た帰りに召し上がってみてください。(店舗の詳細は映画の公式サイトでご確認を。http://bansan-movie.com/)

 

監 督:オ・ギファン
出 演:バイ・バイホー、エディ・ポン
製作国:中国・韓国合作
配 給:CJ Entertainment Japan
上映時間:103分


 

text/キヌガサマサヨシ(夏休み計画)
 
 

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